設立経緯
横浜が開港したのは、長い鎖国時代が終わり本格的に外国と貿易を行うために日米修好通商条約が結ばれた1859 年のことです。その後、年月を経てグローバル化が進み、2000年には6万1千人以上の外国人が住む国際都市となりました。
しかし、外国人市民を取り巻く実態は、異なる文化や言葉が壁となり、教育や福祉、医療、住居などあらゆる生活面で多くの問題を抱えたままです。
「地域に溶け込めないままに支援されるだけ」
「永住資格もあり一見生活に困らないが、制度から除外されている」
「何かを始めたいと思っても一人で は情報も手に入らない」
といったことでは、真の国際都市というには程遠い状況です。
2003 年 3 月、「国際ボランティア・パートナーシップセミナー」が(公財)横浜市国際交流協会主催で国際交流団体メンバーをパネリストとして開催され、次の 2 点が確認されました。
①市民団体が協働の主体となるためには、自ら問題を抽出し、そこから課題を明らかにし解決できるような能力と地位向上(エンパワーメント)を付けていくことが必要なこと。
②市民団体と行政との連携・協働をすすめるためにはさまざまな分野間でのネットワークとそれらを繋ぐコーディネーターが必要なこと。
このセミナーをきっかけに、市民団体を地域で支える仕組み、市民団体間のネットワークや市民団体と行政との連携・協働を推進する方策を検討することが提案され、市民団体と(公財)横浜市国際交流協会で、今後のプロジェクトについて話し合う「企画検討会」(以下、「検討会」)が設置されました。
検討会では、
①「エンパワーメントのための仕組み」と「連携・協働」の構築。
②地域で生活している外国人市民も「まちの担い手」となる。
③外国人市民が生活している地域の現状を知り、誰もが共生できるまちづくとは何か。
を視野に入れ、新たな団体「共生のまちづくりネットワークよこはま」を立ち上げました。そして、共生のまちづくりネットワークよこはまと(公財)横浜市国際交流協会との協働事業として「地域連携調査」を青葉区・港南区・緑区の3区で実施し、この調査から見えてきた課題を解決するために7つのプロジェクトを立ち上げました。